サードニクス (Sardonyx)
(SiO2)
赤縞瑪瑙。石英の微細結晶の集合体(潜晶質)であるカルセドニー(玉髄)のうち、赤褐色と白色の直線的な縞目のあるもの。赤い部分はサードかカーネリアン、白い部分はオニキスからなる。 アゲート同様に着色が容易であり、加熱によって鉄分が酸化して赤が鮮やかになることから、古代から着色加工されて印章や装飾品などに用いられていた。 赤と白の縞模様から夫婦愛や結婚を象徴し、男女の愛を高めたり、夫婦和合をもたらすとされる。また、ヒルデガルドの『自然学』によれば人間の五感に力を与え、アルベルトゥスの『鉱物書』によれば無節制を遠ざけ、人間を貞節に慎み深くさせるという。 (1) 八月(獅子・処女宮)の誕生石。 (2) サードは産地であった小アジアのリディアの首都サルディスに由来して赤を意味し、オニキスはギリシア語の爪の意から転じた縞目を意味する。なお、オニキスは本来は縞瑪瑙を意味していたが、現在では主に黒瑪瑙(ブラックオニキス)のことを意味する。 (3) サードオニキス、サードニックスなどとも。 (4) モース硬度は石英と同じ7。 |